こんにちは。瑞穂市のホワイトエッセンス吉田歯科医院です。
暑い日々が続いていますが、みなさん体調など崩されていませんか?
お子さまのいるご家庭では、夏休みに入られ、親御様もお忙しいこととお察しします。
ですが、お子さまにとっては、楽しいものでもありますよね。
元気いっぱい思い切り楽しんで、素敵な夏の思い出を作ってくれると嬉しいですね。
夏休みに入ると、日時のご都合がつきやすいご家庭が多く、歯科医院でもお子さまのご来院が増えます。中でも、定期検診や5~6月に行った学校での集団歯科検診の結果用紙をご持参になられる方が多いです。
お子さまのお口の中のトラブルはさまざまですが、よくみられる状態のひとつに、奥歯のかむ面の溝が深く、清掃が行き届かなかったり、痛みはないけど歯の色が変化していたり、虫歯になりかけている、という症状が見受けられます。
学校検診では、歯科医院での十分な設備環境での診察とは異なり、歯の溝の黒い変化が、虫歯なのか、虫歯になりかけている状態なのか、着色なのか、確実な判断ができない場合もあります。
そんな、奥歯のかむ面の溝の虫歯を予防するために、歯科医院では、歯を大きく削る治療ではなく、いわゆる予防処置がしばしば行われます。代表的な予防処置のひとつに、「シーラント」という方法があります。
そこで今回は、「シーラント」という予防処置の方法について、ご説明させていただきます。
シーラントとは?
「シーラント」は、虫歯になりやすい奥歯の溝の部分を、「あらかじめ歯科用の樹脂で埋めて清掃しやすくし、虫歯の発生を予防しよう」という考えで行われる、予防処置のことです。
中でも、第一大臼歯(6歳臼歯)と呼ばれている永久歯と、第二大臼歯(12歳臼歯)と呼ばれている永久歯は、特に溝が深く複雑なため、歯ブラシでの清掃が不十分になりやすく、食べかすや細菌がたまりやすい歯牙です。
また、はえ変わり直後のお子さまの歯は、歯の質がまだやわらかく、虫歯が発生してしまうと、進行するのも早いため、特に行うことが多い場所です。
お子さまの虫歯予防には、フッ素塗布などもありますが、フッ素塗布は、歯全体の歯質強化が目的のため、シーラントとフッ素は目的が異なります。ですが、「シーラント」にもフッ素は含まれていますので、歯の溝の歯質を強化する効果が期待できます。
シーラントの適応時期
「シーラント」は、はえたばかりで、歯の質がまだ弱い歯に特に効果を発揮します。
大人になると、歯の質も硬くなるため、「シーラント」の予防効果はあまり期待できません。
そのため、基本的には、お子さまの大臼歯や小臼歯と呼ばれる歯に対して行われることがほとんどです。
お口の状態や、歯の溝の状態によっても、「シーラント」の必要性は異なりますが、第一大臼歯(6歳臼歯)が生えてくる 5~6歳頃や、第二大臼歯(12歳臼歯)が生えてくる 12歳頃が行うことの多い時期となります。それよりも小さなお子さまでは、乳歯の奥歯が生えてくる 3~4歳頃に行う場合もあり、乳歯の虫歯予防をすることもあります。
ただ、「シーラント」は、奥歯の溝を、以前に歯を削って別の方法で治療している場合や、すでに虫歯になっている歯に関しては行うことができません。
シーラントの処置の流れ
①歯の溝の部分の汚れを取り除きます。
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②歯を乾燥させて、シーラントの持ちを良くするお薬を塗布し、再び乾燥させます。
↓
③歯の溝にシーラント材を流し、薄く伸ばします。
↓
④光を当ててシーラント材を硬化させます。
以上で処置は終了です。とても簡単ですよね。
お子さまに処置が行えるのか、ご心配なさる親御様もいらっしゃるかもしれませんが、「シーラント」は、歯を削らないため、お痛みなどの心配もなく、小さなお子さまでも安心して処置ができます。
「まずは歯医者さんの処置に慣れる」という練習にもなると思いますよ。
「シーラント」を行えば虫歯にならない!?
「シーラント」を行った後、「これで、虫歯にならないわ。」と、安心される親御様がいらっしゃいますが、「シーラント」は、通常の詰め物の治療のように、歯を削って形を整えてはおらず、樹脂を歯の溝に直接流して固めているだけなので、通常の詰め物より取れやすく、永久的ではありません。
そのため、とれていないかを、定期的に歯科医院で確認する必要があります。歯科医院によっては、シーラントが脱落したかどうかがわかるように、わざと歯の色とは異なる色の材料を使う場合もあるのですよ。
取れてしまった場合、もう一度「シーラント」をすることもできますので、お早めにご相談ください。
また、奥歯の溝だけがむし歯になりやすいという訳ではありません。歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目なども虫歯になりやすく、注意が必要な場所です。こちらは、「シーラント」では予防できませんので、歯みがきなどのご自宅でのケアの他、歯科医院での定期検診やフッ素塗布の併用も、とても大切ですね。
いかがでしたか?
奥歯の溝は、見た目よりも深い場合が多く、毎日、お子さまや親御様が頑張って歯みがきをしていても、しっかりと歯ブラシの毛先が届かず、どうしても清掃が不十分になってしまうことが多くあります。
「シーラント」は、奥歯の溝の虫歯を、あらかじめ予防することができる有効な予防処置で、当院でも多くのお子さまに行われています。定期検診などの際に、シーラントが必要と診断される場合には、お伝えしておりますので、気になることなどがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
お子さまが来院されると、可愛らしくて、院内が和やかな雰囲気になりますので、私達スタッフは、いつも癒されています!
虫歯になってから治療をするのではなく、「虫歯にならないように歯医者に行く」というのも、歯科医院としてはとても素晴らしいことだと考えておりますし、そのようにご協力いただける親御様もとても素敵だと思っています。
夏休みのこの機会に、是非、お子さまの歯科検診やシーラント、フッ素塗布などにお越しくださいませ。
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