こんにちは。瑞穂市のホワイトエッセンス吉田歯科医院です。
ここ最近、一気に暑さが増したり、雨が続いたりと、不安定な天気が続いていますね。
気候の変化に、皆さん体調など崩されていませんか?
季節の変わり目は、体調を崩しやすいので、気をつけましょうね。
さて、先日、「あ~、そこは8年ぐらい前に、前の歯医者で治したから、治療しなくていいわ。」と言われた方がいらっしゃいました。
みなさんの中にも、ひょっとして、「一度治療したんだから、もう大丈夫。」と思っている方はいらっしゃいませんか?
虫歯の治療は、通常、虫歯を取りきった後の穴に、レジンと言われる樹脂や金属やセラミックなどの詰めもので穴をふさいだり、被せ物を入れたりと、様々な治療が行われます。
何度も通院し、治療が終了すると、安心しますよね。ですが、治療してあったはずの歯に、数年後、再び虫歯が出来てしまった。という経験はございませんか?
どうして一度治療した歯に、再び虫歯ができるのでしょうか?
今回は、治療済みの歯に虫歯が再発するわけについてお話したいと思います。
<虫歯が再発する原因とは?>
治療後も、虫歯が再発することは多々あります。
もし虫歯になってしまった場合には、次のような原因が考えられます。
①別の場所からの虫歯の進入
歯の噛み合わせ面(上面)のみ詰め物が入っている場合、別の場所(例えば、歯と歯の間など)で、新たな虫歯菌が入り込み、以前詰めた部分とは別に虫歯ができてしまうことがあります。
同じ歯でも、以前治療した場所とは違うところに新たな虫歯ができてしまう事があるのです。
②詰めものの周囲からの虫歯の進入
詰めた人工物や、金属の詰めもの自体は、変質して虫歯になることはありません。しかし、その周囲が虫歯になると、詰めものの奥にも虫歯が進行することがあります。
詰め物と歯との間には、セメントと呼ばれる接着剤が使われることがありますが、その隙間には虫歯菌が容易に入り込むことができます。
また、お口の中は、噛む力が加わったり、熱いものや冷たいものを食べ、温度変化も激しい環境ですので、そのなかに存在する人工物は、必ず徐々に劣化していきます。そうして出来てしまった隙間に、気付かないうちに細菌が進入しやすくなるのです。
そのわずかな隙間から、虫歯が再発して、人工物を脱落させることもあります。
③被せ物でも隙間があります
人工物は虫歯になったりしないため、「歯の表面を全て覆ってしまう、被せるタイプの治療を行えば、虫歯は完全に防ぐことが出来るのでは?」と、思われる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、詰め物と同じように、被せ物との境目は注意が必要です。
どのような被せ物でも必ず境目があり、そこから虫歯菌が進入する可能性があります。また、歯周病が進行し、歯茎が痩せてくると、被せ物の治療を行った時には見えていなかった歯の根元が露出してくるため、そこから虫歯になることがあります。
被せ物をした場合は、歯の表面よりも、歯と歯茎の境目となる歯の根元にブラッシング時の意識を集中させると良いですね。
④歯の質が弱くなっていたり、歯周病が進行している
一度治療で削った歯の人工物の下には、象牙質(ぞうげしつ)と呼ばれる組織が現れていることがほとんどです。象牙質は、歯の表面のエナメル質よりも柔らかい事が特徴で、細菌に感染しやすい状態になっています。また、神経を治療した歯は、血液が流れなくなるため、歯自体が脆くなり、虫歯が再発しやすくなってしまっています。
さらに、歯周病が進行していると、歯茎から細菌が感染したり、根っこが虫歯になる事もあります。
<虫歯の再発を防ぐ為に注意する事は?>
歯が再発しやすい場所は、歯の溝、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、人工物との境目、です。これらの場所は、普通にブラッシングを行うだけでは汚れが取りきれない場合が多いです。その結果、取りきれなかった汚れに含まれる細菌が原因で虫歯になる可能性があります。
普段のブラッシングに加えて、フロスや歯間ブラシの使用などもおすすめです。ただ、人工物の部分は、フロスなどが歯に引っ掛かったり、通したフロスが外れにくい場合などがございますので、そういった場合は、無理に行わず、横から引き抜くなどすると良いでしょう。
また、歯科医院での定期的なお掃除で、綺麗にさせていただきますので、ご安心ください。
詰めものや、被せ物は、外から見ていても虫歯に気付きにくいです。特に、神経を治療した歯は、痛みを感じないので、気づくのが遅れる傾向があり、虫歯を発見した時には、かなり進行しているケースがあります。ですから、歯みがきなどのご自宅でのケアだけでなく、歯科医院での定期検診やクリーニングなどが重要になってきます。
美容室で髪の毛を切るのと同じように、毎日のお散歩やジョギングや筋トレと同じように、歯科医院での検診とクリーニングを行うことが習慣になっている方の方が、虫歯になりづらく歯の寿命も長くなる、というデータもございます。
一度治療を終えたら、ホッとして、お口のケアを怠りがちになることがあります。歯みがきの回数が減ったり、歯医者への検診にいかなかったり、ということもあるかもしれません。治療した歯や、人工物が多い方ほど、虫歯の再発が心配になってきます。予防意識を持っていただき、是非、歯科医院での定期検診やクリーニングを受けてくださいね。