お子様の歯並びは成長とともに変化し、あごの発育や食生活の影響が大きく表れます。
歯並びを整えることで見た目の印象を向上させるだけでなく、かみ合わせの問題や全身の健康状態を改善できる可能性があります。
当院では、拡大床をはじめとした取り外しできる装置やヘッドギアなどを使い、一人ひとりのお子様に適した小児矯正治療をご提案いたします。
小児矯正治療の目的
子どもの矯正は、歯並びを単にきれいにするだけではなく、顎や顔面の正しい成長を促すことに大きな意義があります。
顎の大きさが十分でない状態で歯が並ぼうとすると、歯並びがガタガタになったり受け口や出っ歯になったりする原因になります。
小児期に顎を広げたり、噛み合わせのバランスを整えたりすることで、将来的な抜歯リスクや大掛かりな矯正治療を回避しやすくなります。

よくあるお悩みや症状
- 受け口や出っ歯が目立つ
- 歯並びに隙間が全然なく、重なっている
- 口呼吸やいびきが見られる
- 姿勢や顔の輪郭に影響が出ていると感じる
- かみ合わせがずれていて、しっかり噛めていない
このようなお悩みがあれば、顎の成長や歯の生え替わりを活かした治療が有効です。
小児の時期だからこそ、抜歯を回避できる可能性が高まります。
日本矯正歯科学会認定医が小児矯正を担当します
当院の小児矯正は、日本矯正歯科学会認定医が担当しています。
認定医は、歯並びや噛み合わせに関する専門知識と豊富な臨床経験を兼ね備え、厳格な審査を経て資格を取得しています。
こうした背景を持つ歯科医師が治療計画を立てているため、複雑な症例や成長発育における細かなポイントを正確に把握しながら、お子様に最適な方法で歯並びを整えることができます。
月に2回の矯正外来で通いやすい
当院では、第2土曜と第4日曜の月2回を矯正外来日として設定しています。
平日は学校や習い事で忙しいお子様、あるいは保護者様のお仕事が休みにくいご家庭でも、週末の通院が可能です。
お子様に負担をかけず、ライフスタイルに合わせながら定期的に矯正治療を続けられるよう配慮しています。
無料カウンセリングで気軽にスタート
「子どもの歯並びが気になるけれど、どのタイミングで始めれば良いのか分からない」「抜歯せずに済む方法があるのだろうか」など、小児矯正に関する疑問や不安を抱えている方は多いです。
当院では、治療を始める前の無料カウンセリングを行っており、気になることを遠慮なくご相談いただけます。
実際にお口の状態を確認し、お子様の成長段階や歯並びの特徴を踏まえた具体的な治療方針をお話ししますので、納得したうえで治療をスタートできる点が魅力です。
当院の小児矯正の特徴
1. 顎の成長発育を活用した治療

子どもの顎は非常に柔軟で、成長期に合わせて骨を広げることで歯の生えるスペースを作ることが可能です。
顎の拡大を行うと、将来の歯並び乱れや抜歯のリスクを抑えられます。
10歳を超えると顎の骨が硬くなり、拡大が難しくなるケースが多いため、早めの矯正開始が望ましいです。
逆に、小さい年齢から顎の成長をサポートすることで、歯並び以外にも噛み合わせや呼吸の改善にも良い影響を与える場合があります。
どんなお子様に適しているのか
- 前歯や奥歯が重なって生えてきた
- 口が小さく歯がぎゅうぎゅうに並んでいる
- 受け口や出っ歯など、顎の発育不良が疑われる
- 口呼吸やいびき、姿勢の乱れが見られる
こうした症状があれば、早めの矯正相談をおすすめします。
2. 取り外し可能な拡大床装置(しょうきょうせい)の活用

小児矯正でよく使用する「拡大床装置」は、入れ歯に似た取り外し式の装置です。
顎の幅を少しずつ広げる仕組みで、骨が柔らかい子どもの成長期にぴったりの治療法といえます。
ネジを回して顎を拡張し、歯が並ぶスペースを作るため、将来の抜歯リスクを下げられるのが最大の利点です。
主な特徴
- 取り外せるため、食事や歯磨きの際は装置を外しておける
- 装置に対する不安感が少なく、口内を清潔に保ちやすい
- 親御様が管理しやすく、お子様の負担を減らせる
- 顎の成長を生かすので、抜歯を避ける可能性が高まる
一般的に5〜7歳頃から始めることが多いですが、3歳半頃からの相談にも対応しています。
8、9歳でも適応できますが、10歳以降は骨が硬くなり、拡大床だけでは対応が難しくなる場合があります。
装着時間は1日12〜14時間ほど必要で、寝る時間や自宅にいる時間をうまく活用するよう指導します。
3. 抜歯を極力避ける治療方針
大人の矯正でスペース不足が深刻なときは、抜歯をして歯並びを揃えるケースが多いです。
しかし、小児期の顎は発育途上にあり、その成長力を利用できれば、抜歯せずに歯並びを整える可能性が高まります。
拡大床やヘッドギアで顎を広げれば、歯がきれいに並ぶための余裕を確保できます。
抜歯という大きな負担を避け、お子様の健康的な成長を支えることが、当院の治療ポリシーです。
4. ムーシールドで受け口を改善

幼児期(3〜10歳)の受け口(反対咬合)には、マウスピース型の「ムーシールド」を利用する方法があります。
就寝時や数時間の装着で舌の位置や口周りの筋肉バランスを整え、顎の成長を正しい方向へ導きます。
ワイヤーやブラケットを使わないため、大きな痛みや違和感が少なく、小さなお子様でも取り入れやすいです。
反対咬合はそのまま放置するとあごの変形や噛み合わせ不良を招きやすいため、早めのアプローチが望ましいです。
ムーシールドのメリット
- 金属の装置を使わないので見た目の負担が少ない
- 痛みや不快感が少なく、お子様も受け入れやすい
- お子様の顎の成長に合わせて、無理なく噛み合わせを修正できる
- 就寝時をメインに装置を使用するため、日中の生活への支障が最小限
治療の流れ

ステップ1:無料カウンセリング
お子様の歯並びや噛み合わせで気になる点を、保護者様からお伺いします。
カウンセリングは無料で行い、今ある症状や成長の経過を確認しながら、どのタイミングで矯正を始めるのが良いかを検討します。
ステップ2:精密検査
レントゲン撮影、歯型の採取、口腔内写真の撮影などを行い、顎や歯列の状態を把握します。
歯周病の有無やむし歯の状況もチェックし、必要な処置があれば優先的に行います。
ステップ3:治療計画の作成
検査結果をもとに、拡大床を使うのか、ヘッドギアが必要か、あるいはムーシールドが適しているかなどを判断します。
費用や期間、装置の装着時間など具体的な治療計画を説明し、保護者様に理解と納得をいただいたうえで治療を始めます。
ステップ4:装置の作製と装着
拡大床をはじめとする取り外し式の装置は、歯型を基にオーダーメイドで作製します。
ヘッドギアの場合も、お子様の頭部やあごの位置に合わせて調整します。
装置の装着方法やネジの巻き方、使用時間などを丁寧に指導し、わかりやすいように説明します。
ステップ5:定期チェックと調整
拡大床装置は、毎日一定時間装着し、必要に応じてネジを回して顎を広げます。
1~2か月に一度のペースで通院していただき、装置がはまっているか、痛みはないかなどを確認しながら調整を続けます。
年齢や成長状況によってはヘッドギアなどの追加装置も検討します。
ステップ6:経過観察と仕上げ
必要な期間装置を使い、顎が十分に広がったり歯並びが整い始めたら、仕上げ段階に移行します。
永久歯が生えそろう時期までは定期的に観察を続け、最終的な噛み合わせや歯並びを確認します。
小児期にしっかり対応しておくと、大人になってからの本格矯正を回避したり、軽く済ませたりできる可能性が高まります。
治療中の注意点
装置の装着時間の厳守
拡大床は取り外し可能ですが、装着時間を守らないと期待する効果が出ません。
寝ている間を含めて1日12~14時間以上を目安に装着し、お食事や歯磨きの時だけ外すように指導しています。
適切な時間を守ることで、顎がきちんと広がり歯並びが整いやすくなります。
ネジの巻き方とタイミング
拡大床のネジは、一度に大きく巻きすぎると装置が入らなくなったり、痛みが強く出たりします。
事前に1~2時間程度装着してからネジを巻くと、スムーズに広がりや痛みを抑えられます。
巻き方やタイミングに関しては、スタッフが具体的に説明しますので、困ったときは遠慮なくご連絡ください。
清潔な装置管理
取り外し式の装置は流水下で歯ブラシを使って洗浄します。
歯磨き粉を使うとネジ穴に詰まる可能性があるため、水だけで洗うのが基本です。
どうしてもにおいが気になる場合には、装置専用の洗浄剤を使用すると効果的です。
全身の健康にもつながる小児矯正
顎の発育が十分でないと、歯並びの乱れに加えて口呼吸や鼻炎、姿勢の悪さなど、思わぬところに影響が及ぶ可能性があります。
口呼吸が続くと喉や鼻の粘膜が乾燥しやすく、風邪や炎症を起こしやすくなるだけでなく、酸素摂取量の低下にもつながりかねません。
さらに、下あごの位置が後ろに下がったり、上下の顎のバランスが崩れたりすると、顔の骨格や姿勢にも悪影響を及ぼす場合があります。
なぜ顎の発育が全身に影響を与えるのか
顎が狭い・小さい状態だと、舌の位置が低くなり、自然と口呼吸が増えやすくなることが知られています。
口呼吸は口腔内が乾燥しやすいためむし歯や歯周病のリスクを高め、アレルギー性鼻炎や喉のトラブル、いびきなどの原因になることもあります。
また、かみ合わせがずれていると、噛むときのバランスが不安定になり、首や肩に余計な負担がかかる可能性があります。
小児矯正で正しい顎の成長をサポート
息苦しさや食べにくさが軽減され、質の良い睡眠や集中力の向上にも寄与することが期待できます。
実際に、歯並びが整ったことで口呼吸が改善し、アレルギー症状や鼻詰まりが軽減した例も報告されています。
質の良い睡眠と姿勢の維持
小児期のうちに正しいかみ合わせを獲得すると、歯や顎に余計な力がかかりにくく、身体の重心も安定しやすいです。
これにより姿勢のゆがみも抑えられ、スポーツや日常の動作でより良いパフォーマンスを発揮する土台を作ります。
将来の健康を見据えたアプローチ
また、口呼吸による歯ぐきの炎症や歯周病リスクの増加など、長期的な問題も否めません。
小児矯正を早めに始めることで、顎の正しい発育を促し、将来のトラブルを大幅に軽減する意義が大きいです。
子どもの未来を輝かせる、きれいな歯並び
子どもの頃から口腔環境を整えておくと、大人になってからの苦労が少なくなります。
健康的な歯並びと噛み合わせは、自信あふれる笑顔や生活習慣にも好影響を及ぼします。
当院は、小児矯正を通じてお子様の健やかな成長と明るい未来を支えていきたいと願っています。
どうぞ安心してお任せください。

